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便秘と排便

便秘と排便05:便秘を改善し、排便力を付ける方法

 ここでは、自分で便秘を改善し、排便力を付ける方法について紹介をさせていただきます。下剤依存から抜け出したい人だけでなく、軽度の便秘の方にもきっと何かヒントが見つかるかと思います。

●便秘01(まず知っておいて欲しいこと)
●便秘02(女性と便秘の深〜い関係)
●便秘03(元気なウンチとは?) ●便秘04(慢性便秘と下剤依存症にご用心)
●便秘05(便秘を改善し、排便力を付ける方法)

今日から始める便秘解消法

 便秘の原因は実に様々です。一番良いのは、自分の便秘の原因をきちんと把握し、その原因を改善するために適切な対応を専門の医療機関と一緒に取組まれることです。
 たとえ医療機関を受診してもどんぴしゃの原因と対応方法を見つけるのは困難かもしれませんが、便秘の初期や軽度の症状の場合には、最低限これをやっておけば、便秘の予防にも改善にも繋がると思われることをまとめてみました。自分にあったものを参考に取り入れてみて下さい。

 既に下剤依存となっている人の場合には、いきなり下剤の使用を中止するような方法は適切ではありませんので、十分に注意しながら取り組んでみてください。また、『おすすめ書籍』にも参考になる『下剤依存からの脱却方法』が書かれているので読んでみて下さい。

便秘改善の大原則:それは、ウンコトライアングル!

ウンココロ ~しあわせウンコ生活のススメ  『ウンコトライアングル』聞きなれない言葉かと思います。私も『ウンココロ』でこの言葉を知ったのですが、ウンチ(=便)は3つの要素によって大きく影響を受けているというのです。そして、便秘の原因と改善を考える時にも当然この3つの要素のバランスを整えることが大切になるという訳なのです。すなわち、ウンコトライアングルの3つの要素とは・・・

 食べ物(食)気持ち(ココロ)生活のリズム(リズム)

 生活のリズムが悪くなると、食がいい加減になります。例えば、働きすぎたり、忙しすぎて、ゆっくりと食事を丁寧に味わえなくなること、ありますよね?食事がいい加減になる時には、気持ちにも余裕がなくなっていることって、多くありませんか?

 このどれか一つが乱れると、他の二つも影響を受けて、結果的に便秘となりウンチがカチカチになったり、下痢となりウンチがビシャビシャになったりするのです。(最近は『過敏性腸症候群』という言葉がよく聞かれるようになってきましたが、結局はこれら3つのバランスが崩れていることが原因となっていることが多いはずです。

 ウンチを出しやすく、そして、良いウンチを作るために必要なことは次の3つ。

  • 体を動かして、しっかりとお腹を空かせ、気持ちよく食べること。
  • 規則正しく、三食きちんとよく噛んで食べること。
  • リラックスを忘れずに、自分の心にブレーキをかけ続けないこと。

 あまりにも基本的なことであり、あたりまえのようなことで、子どもの時に親から言われていたようなことかもしれません。しかし、これが便秘改善のために不可欠な土台であり根っこの部分です。

 繰り返しますが、この部分を無視して、いくら便秘の解消によい物を食べても、よいことをしても効果はほとんど実感できないでしょう。どれも特別難しいことではないはずです。ちょっと気に掛けてあげることから始めると出来そうな気がしてきませんか?

身体からのアプローチ:気持ちいい刺激と使い方

人間は動物、動く生物であることを忘れないように!  ここでは便秘の改善と予防につながる身体からの刺激をいれる方法や使い方をご紹介させていただきます。実際にやってみられると分かると思いますが、どれも気持ちがいいんです。やはり人間は、動物、動く生物なのです。身体を動かすことは良い刺激になり、快を感じるようになっているのが実感できると思いますよ。

  • お散歩/ウォーキング

 普段運動や身体を動かす習慣がない方は、まず歩くことから意識的に始められるのが良いと思います。いきなりウォーキングなどを始めようとしても続かないことも多いかと思います。そこでおすすめなのが、普段の生活の中で歩く機会を積極的に意識的に活用することです。
 例えば、通勤、通学、買い物など家から出る時に歩くことを日常生活に組み込んで行くことです。万歩計も利用されるとより意識的に歩くことが出来るようになるのでおすすめです。

  • 腸もみ/腸マッサージ

 きちんとしたやり方は、きちんと出来る人にやってもらわないと一人では分かりにくいかもしれませんが、何もしないよりかは十分効果的です。

[具体的な方法]

 ・その1:手のひらをお腹にあて、『の』の字を描くように優しくマッサージ

 これは昔から言われているお腹への手当てですが、大腸はおへそ周りを取り囲むように肛門に続いているので、確かに『の』の字というのは正しいんですよね。



 ・その2:左側を上にして横になり、左手で横腹を優しくマッサージ

 大腸の最後の部分が直腸や肛門へと続いているのをイメージしながら、ゆっくりとおヘソの辺りから骨盤へとゆっくりもんであげるとよいです。


 どちらもゆっくり優しく気持ちよいと感じる程度の強さと時間を適当に行ってあげるのがポイントです。

  • 骨盤底筋を緩めるトレーニング

 これは、特に直腸性便秘の方にとてもおすすめな方法です。
 直腸性便秘などと言われてもピンとこないかもしれませんが、痔の方やお腹が常に冷えているように感じている人やお尻に力が入っていると感じているような人。もっと分かりやすく言えば、リラックスするのが苦手な人には特におすすめの方法です。

 排便をするためには意識せずに骨盤底筋を緩める必要があります。しかし、リラックスするのが苦手な人は、常に骨盤底筋を緊張させて力を入れっぱなしにしてしまっているために、緩ませずらくなっているのです。

[具体的な方法]

 ・お尻の穴を締めたり緩めたりして、骨盤底筋の緊張度を確認する。

 自分では分かりにくければ、パートナーなど他人に手伝ってもらうとより効果的です。緊張度合いにもよりますが、これはトレーニングですので少し経験と回数が必要なことをお忘れなく!!

 本格的に行うためには、バイオフィードバックなどの器具を利用した方法や肛門から風船を入れて行う方法などがありますが、そんな高価な方法やちょっと恥ずかしい思いをしなくても、創楽カイロ研究所であれば、お手軽に骨盤底筋を緩めるトレーニングを開始できますので是非ご相談下さい。


  • いきまない排便を極める

 ウンチを出すために、強くいきみすぎていませんか?
これ、実はよくないんです。

便秘の時、いきみすぎると便は出ません!  便秘が悪化して負のサイクルになる原因の一つに、強くいきみすぎて、その結果として骨盤底筋まで締め付けてしまって排便出来なくなるということがあります。いきまない排便を極めるためのポイントは次の3つ。(※この方法は直腸性便秘=スーパー便秘のところでも紹介をさせていただいた『ためしてガッテン』を参考にさせていただきました。)


  • 1.上半身を前傾させて両肘を太ももの上に置くようにする。

 これは、前傾姿勢になると直腸がより垂直になるために重力を利用した排便となるためです。
(※参考:『望ましい排便姿勢』

分娩台よ、さようなら―あたりまえに産んで、あたりまえに育てたい  お産の時にも分娩台を利用したスタイルは重力を利用できず、腹筋の力も効果的に使えないのはあきらかなはずです。これからお産をする可能性がある方は、分娩台は必ずしもお産に最適ではないことをよく知っておいて下さい。
(※参考:『分娩台よ、さようなら』 何度もしつこいかもしれませんがそれでも敢えて妊婦さんにはこの本をおすすめします。)

  • 2.腹筋だけに力を入れるようにする。
  • 3.かかとを上げて腹筋の力を腸にかけやすくする。

  • 腹筋を鍛える

 排便には腹筋が大活躍です。腹筋を鍛える筋トレをされている女性は多いかと思いますが、体を痛めない正しい方法で腹筋を続けて見て下さい。筋トレは加齢による筋力低下にも効果的です。

[具体的な方法]

 ・両膝を曲げて床に寝て、頭を起こしておへそを見るようにする。

 両腕を頭の後ろに組んでもOKです。ゆっくりと頭を起こして、おへそを見た状態で5秒キープして、またゆっくりと元に戻します。
 1セット10回を目標にして、少しずつセットの回数を増やしていくのが効果的です。


食べ物からのアプローチ:食事と食べ物を見直す意外なヒント

 便秘に関しては、食べて改善を目指す方法はたくさんあるかと思います。どれが良いかは個人差もあるので難しいですが、基本的にはウンチのかさを増やして柔らかくなるようなものをしっかりとよく噛んで食べてあげることがやはり大切です。

  • 水または白湯

 たくさん飲んでも尿となって出てしまいますが、食物繊維に水分を保持させるために役立つのでやはり目安は1.5L/日をこまめに摂取することです。朝一番にお水を飲むことも昔からよく言われていることではありますが、せっかくなら、

温かいお湯を飲んで胃腸の働きを活発にしてあげませんか?

 白湯ダイエットという言葉で、注目を浴びつつあるようですが、やはり暖かいお水は体に良いのです。

 実際に、大腸内視鏡検査を3万件以上施行されている内科医の松生先生などもお湯や腸を温めることで胃腸の働きが活発になることに注目をされています。
(※参考:『松生先生の便秘外来』


  • 食物繊維

和食は食物繊維も豊富。日本人ならやっぱり和食です。  食物繊維の多い食物には、ひじき、わかめ、めかぶ、大豆、小豆、きなこ、などがあります。


  • 植物性乳酸菌

 大腸にはたくさんの細菌がウンチを作るためにも活躍してくれていますが、便秘の改善に大活躍するのがこの植物性乳酸菌と呼ばれる食品群です。
 乳酸菌というのは耳慣れた言葉で、ヨーグルトなどがすぐに思い浮かぶかと思います。しかし、ここでご紹介したいのは、植物性の発酵食品に含まれているもので、伝統的な日本食である味噌、醤油、納豆、ぬか漬け、そして、韓国のキムチなどもとても優れた食品です。


  • ビタミンC

 ビタミンCと便秘の関係はすぐに思いつかないかもしれません。しかし、このビタミンCが腸内細菌のエサになって、乳酸菌の働き良くしてくれたり、腸内で分解されて発生したガスが腸の蠕動運動を活発にすると考えられています。ビタミンCが豊富な食品は、緑黄色野菜のピーマンやブロッコリー、そして、果物では、レモンや柿などがありますが、詳しく言わなくても大丈夫ですよね?


  • 少量ずつよく噛んで食べる

 呼吸をすることと同じくらい、食べることは無意識になりがちなのですが・・・、食べる時には楽しく、少量ずつしっかりとよく噛んで食べる。改めて言うまでもないかもしれないのですが、これ、本当に大切というか、便秘の改善にも効果大です。

 あえて便秘の改善との関係を見直すと・・・よく噛むことで飲み込む空気の量がまず減らせます。そして、よく噛むことで消化酵素が多く出るようになります。とっておきの効果は、満腹感を味わうのが早くなるために、食べ過ぎなくてすむようになること、つまりはダイエットの基本の基本にもつながるということなのです。
(※参考情報:『医学が認めた!食欲をコントロールできる技』


 もちろんこれ以外にも、腸内細菌のエサになるために役立つオリゴ糖や、腸の働きをよくするのにマグネシウムが役立つなどということも知られています。しかし、このような食品などはすぐにサプリメントや健康食品と結びついたセールスになってしまいがちなので好きではありませんし、どうも正直興味が持てません。

 地味で面白みがないかもしれませんが、ここでの結論をあえて言うなら1つだけ。伝統的な日本食や野菜や果物が結局は、私たちの体に一番あっているとういうことです。飢餓の歴史を乗り越えて、雑食として進化してきた私たちの体の歴史をやはり大切にしたいなと思うのです。
お米は便秘の改善にも大活躍。やっぱり和食です。  そして日本食を見直した時、実はその土台になっているのはお米なのです。このお米が食物繊維を多く含みながら、水分を多く含んだ状態で大腸まで届けられる食品として改めて注目を浴びるようになっています。

 私自身がまだしっかりと実践して効果を実感出来ていないために大きな声では言えませんが、これでだめなら食事と食べものに関しては、粗食と小食を徹底してみることでしょうか・・・。

[追記その1]
 先日NHKの『ためしてガッテン』でこんにゃくが便秘改善にも効果的と紹介されていました。便のかさを増すことで排便につながるとされていましたが、こんにゃくは消化されにくいために、異物を排除しようとする体の仕組みが働いているのでしょうね。それにしても、先人の知恵というか伝統的な日本食は改めてすごいと感心します。ガッテン、ガッテン!!(2010.11)
(※参考情報:『太めの人ほど効果あり こんにゃく裏ワザ大全』

[追記その2]
 引き続き『ためしてガッテン』ネタになってしまうのですが酒かすにも便秘改善効果あり的と紹介されていました。酒かすには、便秘改善以外にもコレステロールの調整など色々な効果があるようです。おかげさまで、便秘とは無縁の私ですが、確かに酒かすを食べると便が柔らかくなるのがすぐに実感できました。恐らく植物性乳酸菌などの効果なのでしょう。日本の伝統食品は、エライ!!(2010.11)
(※参考情報:『日本伝統あの発酵食で 驚きコレステ減効果!』

それでもダメなら!便秘改善(腸もみ)コースのご案内

お得な便秘改善(腸もみ)コースがあります。  便秘の原因と自分で出来る対応策、実際に取り組まれていかがでしたか?
 自分では上手く出来なかったり、一人では継続できなかった、または継続するのが苦手という方もおられるかと思います。そんな時には是非この便秘改善(腸もみ)コースをご活用下さい。

  • 3週間3回コース

 週1回の施術を連続して3回実施します。
 料金:4,000円×3=12,000円


  • 6週間6回コース

 週1回の施術を連続して6回実施します。
 料金:4,000円×6=24,000円


※各コース終了後効果を実感できない場合には、全額ご返金いたします。
※施術料金は毎回4,000円支払って頂きます。
 (当研究所の基本施術料金は5,000円なのでこのコースを利用されると、毎回1,000円お得になります!合計では3,000円または6,000円お得になります。)
※途中で止めることももちろん自由です。
※自宅でのセルフケアを実施されない場合は対応できません。
 合意と納得をしてもらった自宅でのケアについては出来るかぎり実施してもらうことが条件になります。


[お願い]
 この『学びの部屋』では、便秘の原因とその対応策について、出来るだけ適切かつ実践可能/現実的な方法を紹介させてもらったつもりです。(※不適切なところもあるかもしれません。お気付きなられましたら、どうか『ご連絡』下さい。)

 全て自分で文章を書くために、それなりに時間もやはりかかってしまいます。出来るだけ誠実に取り組んでいるつもりですが、自分で出来る改善方法をお試し感覚で試してはみたものの、良い結果につながらなかったと言われることがあるかもしれません。その時には、HPから得られる情報は無料なために、自分のものになるようにしっかりと取組まず、軽く流してしまっていないかどうかをもう一度だけご確認下さい。最低でもまずは2週間継続してみてください。

 ネットには情報商材と呼ばれるように、『○○する方法』PDFファイルで\10,000 などがたくさんありますが、あなたがお金を払ってこの情報を仕入れていたとしたら、もう少し本気で実践や取り組みを継続されていたということはないでしょうか?
 このHPだけを読んで、きちんと取組むことなしに『結果が出なかった』というような場合には、もう一度少し考えてみて下さい。

 本気で便秘を改善したいなら、下剤(便秘薬)の依存から立ち直りたいのであれば、『自分は必ず便秘を改善できる』と強く決心し、そのための行動を今すぐ始めてみて下さいね。

便秘の改善に関連したおすすめ書籍と参考HP

 『便秘のページ』を作成する時に参考にさせていただいた書籍とHPのなかでも特におすすめになるものを紹介させていただきます。

 便秘外来で大腸内視鏡検査を3万件以上施行している消化器専門医松生先生の書籍。便秘のメカニズムから下剤(便秘薬)依存からの脱却方法までを分かりやすく、1人で取組めるように紹介をしてくれます。


 こちらも同じく松生先生の書籍ですが、便秘改善のためには身体を冷やさないことが大切であることをズバリ指摘しています。免疫分野で有名な安保先生の理論が土台になっています。食材の活用方法が充実しているので、食べて便秘を改善するのが好きな人には特におすすめです。


 思わず『ご家庭に1冊!』と勧めたくなるような読んでて楽しいウンコについてのまじめな本です。これを読めば、快便の人が幸せなのもすんなり納得できるはずです。ウンコトライアングルについても、分かりやすく紹介してくれます。


 帝人ファーマ株式会社のHPです。便秘に関するあらゆる悩みを解決するためにQ&A形式でとにかく徹底的に解説をしてくれます。本当にためになり、いろいろと勉強にもなったHPの一つです。まじめに学びたい人には特におすすめします。


 少し長かった『便秘のページ』もこれで終わりです。
 最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

 少しでも気になったこと、参考になったことがあれば、是非実践してみて下さい。何事もある程度継続しないことには、何も変りません。
 この『学びの部屋』の便秘の改善のヒントが、少しでもお役に立てればとても嬉しいです。
 あなたの便秘が改善し、排便力がよみがえるのを心からお祈りしています。
 お気付きの点、お役立ち情報などありましたらご連絡下さい。(2010.10)

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