HOME > 学びの部屋 > 便秘と排便01:まず知っておいて欲しいこと
便秘と排便

便秘でお困りのあなたへ

  • お腹の張り感(腹部膨満感)や肌のトラブルが気になるという悩み

をお持ちではありませんか?

  • 排便が快調の時(便秘でない時)には、あなたの体のココロも調子が良い

ということはありませんか?

 あなたと同じような便秘やポッコリお腹を含めたお腹の張り感そして肌のトラブルが気になるという悩みを持っている方が、便秘と排便の適切な知識を得ることと、当研究所でも実施している内臓への施術(腸もみ、腸マッサージなど)、そして、自宅でのセルフケアによって、毎日便が出るようになったり、お腹の張り感が解消できたり、肌の具合が改善されたと実感できるようになっています。

 断片的な知識や間違った方法を自分なりに行うと、返って症状を悪化させてしまう可能性もあります。便秘改善の取り組みを始めるのであれば、やはり初めは専門家から直接指導を受けながら取り組みを始められるのがおすすめです。

 そうは言っても自分にあった方法で本当に便秘が改善するのか、本当に排便力が取り戻せるのか不安もあるかと思います。以下のページで便秘に関する適切な知識を再確認し、自分で出来ることを試してみて下さい。

 それでもダメだったり、1人ではどうも上手く継続できなかったという方のために、当研究所では、症状の具合によって2つの『便秘改善(腸もみ)コース』をご用意していますので、お気軽にご相談下さい。このページが便秘改善のお役に立てればとてもうれしいです。

●便秘01(まず知っておいて欲しいこと)
●便秘02(女性と便秘の深〜い関係)
●便秘03(元気なウンチとは?) ●便秘04(慢性便秘と下剤依存症にご用心)
●便秘05(便秘を改善し、排便力を付ける方法)

便秘は腸内環境の悪化サイン

腸内環境がなぜ大切なの?

便秘は腸内環境の悪化サインです。  便秘の原因にも様々なものがあります。確かに大腸ガンにかかる人は増えていますが、便秘だからといって必ず『大腸ガンにつながる可能性がある』ということでもありません。

 排便のメカニズムを理解すると、排便が腸と脳そして筋肉との実に見事な連携プレーの結果であることがよく分かります。それゆえに、腸内環境の悪化は、便秘の一部ではありますが、全てでもありません。しかし、便秘の時には腸内で働く細菌の量が減少したり、バランスが崩れるといった腸内環境が悪化していることを自覚しておくことはとても大切なことです。

汚れた腸が病気をつくる―腸をクリーンにする究極的方法  その理由は明白で、私たちの体は私たちが食べたものによって出来ています。それゆえに、体の異常は、食べ物の消化/吸収/排泄で大活躍してくれる内臓や腸内環境の異常とは切っても切り離せないのです。(最近では、『汚れた腸が病気を作る』という本が出回っていたり、一般的にも言われるようになってきたので、腸内環境の大切さを理解されている方も多いかと思います。)

冷え(冷え症)と便秘の驚くべき関係

便秘と自律神経

 冷え性と便秘、どちらも女性に多い症状ですが、これらは別々のものではなくお互いに関連していることも最近では知られるようになってきています。そのからくりは次のとおり。

 便秘というものを少し別の角度、自律神経との関わりからみてみると・・・
 胃腸を含めた内臓の働きは、発汗や心拍数などと同じように私たちの意志ではなく、自律神経によってコントロールされています。自律神経には、身体が活動的な時や緊張している時に働く交感神経と身体が休んだりリラックスしている時に働く副交感神経の2種類があります。
(※参考:『自律神経の働き』)

 食べ物の消化・吸収・排泄は、身体が休んでリラックスしている状態の時、つまり副交感神経が優位になっている状態の時に効率的に行われると一般的に考えられています。排便も本来ならこのように、副交感神経が優位な状態の時に行われやすいのです。
 ですから、便秘の状態というのはリラックスした状態で優位になる副交感神経が十分に働いておらず緊張やストレス状態で活性化する交感神経が優位な状態とも言えるのです。

自律神経と体温調節(または冷え/冷え症)の関係

 交感神経が過剰に働く状態が続いてしまうと、手足の末梢動脈は収縮され、手足の冷えを感じるようになります。手足の血流を少なくすることで、脳や内臓に多くの血流を流し生命の維持に不可欠な深部体温を維持する作戦が取られるのです。
 逆に、副交感神経が優位な状態では、体温は高くなります。しかし、副交感神経が過剰に働く状態が続くと筋肉が使われないために、基礎代謝が減少したり、血流も停滞しがちになるために結局は体温を低下させることにつながってしまいます。

 体温との関係で便秘について考えると、お腹が冷えて下痢をしてしまうとう体験はきっとあるでしょう。それとは逆に、お腹が痛い時に、お腹をさすることで痛みが治まったり、排便が促されて楽になったという経験もきっとされたことがあるかと思います。
 お腹の冷えによる下痢は快適なものではありませんが、お腹を温めてマッサージなどのやさしい刺激を加えることで血流を増やし排便につながることは快適でもあり、実際に効果的であることは医療現場では多く経験されていることなのです。

 このように自律神経は体温調節とも大きく関連しており、便秘の場合には、お腹を温めてあげることや自律神経の状態を整えてリラックスした状態にしてあげるということはとても効果的なのです。

冷え症と便秘には関係があります。  少し話しが逸れてしまうかもしれませんが、『冷えは万病のもと』と言われたり、体温が高いと血流も良く免疫力も高まることが一般的に知られるようになってきました。免疫力を高めるためにもある一定以上の体温は必要なのですが、食べ物を消化する酵素を働かせるためにもやはり体温は必要なのです。腸が冷えていては、りっぱな便=ウンチは作られないのです。

 さらに大切なことは、私たちが生命を維持するためには、『物資の代謝』が最も重要であるということです。(※代謝=体内で物質が次々と科学的に変化して入れ替わること。)
動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか  代謝は一定以上の体温のもとに行われるために、やはり冷えは私たちには好ましくない状態なのです。私たちの身体は一見すると変化していないように思われがちですが、身体を構成している細胞を含めて全ての物質が常に破壊と再構築を繰り返し続けることで状態を維持しています。詳しく知りたい方は、『動的平衡』を読んでみて下さい。
(※余談ですが・・・この福岡先生にはかなり注目しています。)

腹部膨満感(お腹の張り)やポッコリお腹になる原因は?

お腹に溜まっているのはガスやウンチ!?

 施術をしている時に腹部のふくらみや違和感が気になることが多くあります。
 ご本人に便秘気味かを確認しても、本人は便は定期的に出ているので便秘ではないと自覚されている場合が多くあります。実はこれら腹部の膨満感やポッコリお腹の原因となっているのは、腸管内にガスが溜まってしまうことや胃腸の働きが悪いこと(腸内環境が悪いこと)、そしてウンチ(便)がS状結腸に溜まってしまうためであることが多くあります。

(※大腸の図を入れること!!)

※注意:
 腹部の膨満感の原因には、腸が詰まってしまう腸閉塞、お腹に水が溜まる腹水、そして子宮や卵巣関連の疾患といった危険な場合があるので十分に注意が必要です。
 また、ポッコリお腹の原因には、皮下脂肪や内臓脂肪の増加、腹筋を始めとする腹部の筋力の低下なども考えられます。

まさか!!口臭や体臭の改善は腸内環境から

 そもそも腸管内にガスが発生する原因には、

  • ・食べ物やつばを飲み込む時などに一緒に飲み込んだ空気
  • ・腸内細菌が食べ物を分解した時に発生するガス
  • ・炭酸飲料など分解した時に発生するガス

などがあります。

 発生するガスの量と体外に排出されるガスの量のバランスが取れていない時(発生する量が多いにも関わらず排泄させる量が少ないなど)に膨満感やポッコリお腹として感じられるようになっています。

 ただし、ここでも注意が必要なのは腸内細菌によって作り出されるガスの量はそれ程多くないということです。なぜなら、飲み込んだ空気が原因となっているガスが全体の9割であるのに対して、腸内細菌によって作り出される量は1割程度(多くても3〜4割程度)とも考えられているのです。
(※参考情報:『屁の気体成分』

 腸管内に溜まったガスは、ゲップやオナラとして体外に排出されますが、胃腸の働きが弱っていると蠕動運動も停滞するためにガスがお腹の中に過剰に溜まってしまい腹部膨満感やポッコリお腹の原因になっていると考えられています。

腸管内のガスは血液を通して、口臭や体臭の原因になっている!

 私もこれまで腸内環境が大切との考えを支持して、説明などをすることも多かったのですが、余りに腸内環境だけを重視するの適切ではないことに今回改めて反省をさせられました。というのも、腸内に溜まったガスについても、その約9割が血液中に吸収されて、肺を通して呼吸の際に排出され、ゲップやオナラとなるのは約1割とも言われていることを改めて知ったからです。
 血液中に吸収されたガスは、血管から皮膚ににじみ出て体臭の原因にもなっています。
(※参考情報:『お腹のガスってなに?』

腸管内のガスも口臭の原因  しかし、これでより明らかになったことは、口臭と腸内環境は強く関係しているということ。つまりは、口臭がきつい人には、便秘により胃腸の活動が弱っていたり、腐敗臭につながる動物性たんぱく質の摂取が多かったり、腸内環境が悪かったり、胃腸に何らかの不調を伴っている可能性が高いということです。

 口臭の改善には、便秘の改善をはじめとする腸内環境の改善から!!
 便秘の改善は、体臭の改善にも繋がっている!!

ということにも納得していただけるのではないでしょうか。

 次は、『便秘02(女性と便秘の深〜い関係)』へお進み下さい。

↑このページのTOPへ