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慢性痛の改善専門です!

なぜ痛いのか?

 科学技術の進歩が目覚しい現代においてもまだまだ解明されていないことは多くあります。実は、『痛み』についても、随分多くのことが分かりつつありますが、不明な部分も残されています。

 ただ少し注意が必要なのは、現在の科学は物事を細かく再分化して突き詰めて現象を解明しようとする傾向にありますが、必ずしもそれだけでは物事の本質は分からないことも多いということです。
物事の本質は関係性。再分化し過ぎるのも注意が必要。  『木を見て森を見ず』という言葉がありますが、まさに『痛み』のメカニズムの解明も、『免疫学』という分野や『栄養学』と呼ばれるような分野においても、同じことがあてはまるような気がしています。

 そこで、ここでは『痛み』について知っておいていただきたい、基本的で大切なポイントだけをご紹介させていただきます。
(※さらに詳しく知りたい方のために『学びの部屋』にて『痛み』を取り上げる予定にしていますので、もうしばらくお待ち下さい。)

『痛み』について知っておきたいポイント

  • 痛みとは、患部と脳との電気信号のやりとりである。
  • 脳が電気信号を感じて、痛いと判断している。
  • 痛みの原因は、構造的異常ではなく、生理的トラブル※1である。

※1:生理的トラブルには大きく分けると以下のようなものがある。

  • ①筋骨格系に現れる場合:腰痛、肩こり、坐骨神経痛など
  • ②消化器系に現れる場合:胃痛、便秘、下痢
  • ③呼吸器系に現れる場合:咳、鼻炎
  • ④循環器系に現れる場合:高血圧、不整脈、動悸
  • ⑤皮膚に現れる場合   :じんましん、アトピー
  • 人はストレスを感じると体に何らかの反応(生理的トラブル)を引き起こす。
  • ストレスにり引き起こされる反応(生理的トラブル)は、人によって異なる。
  • 筋肉や組織は、交感神経が優位になったり、
     血管の収縮により酸欠状態になると痛み信号を多く発するようになる。
  • 筋肉が痛みに大きく影響を与えており、慢性痛とも深く関係している。
  • 長期間、持続して痛み信号が送られるとそれは記憶として脳に残る。
  • 慢性痛は、痛みの悪循環の結果であり、
     脳が勘違いしたために起きていると考えられる。

慢性痛(慢性症状)のメカニズム

 少し多くなってしまったかもしれませんが、上記の痛みのポイントを踏まえたうえで慢性痛(慢性症状)のメカニズムを説明すると以下のようになります。

潜在意識がストレスを感じると、脳は痛み信号を発生させ、体に痛みを発生させる。
               ↓↓
②体の神経が痛みを感じて、脳に痛みを知らせる。
               ↓↓
『脳が痛い』と判断する。
               ↓↓
脳が『痛みのストレス』と感じて、ストレスから逃れるために体に痛み信号を発生させる。
               ↓↓
⑤脳と体に痛みのループが作られ、時間が経つとさらに強化されていく。※2
               ↓↓
⑥脳に長期間痛み信号が送られると、痛みは記憶として脳に残る。

脳を意識した施術が大切 ※2:人は、『自分の身体の異常に対して、過度な不安や恐怖をいだくと、こんどはそれが情動刺激になって、さらに身体変化を強化するという悪循環を作り上げ、刺激因子を持続化させてしまうことになる。』/「心で治すからだの病気/片山義郎」より

 腰痛、肩こり、頭痛、自律神経失調症などの繰り返される慢性痛は、
体だけに焦点を合わせて取り組むだけでは不十分であること。
不安や恐怖そして怒りなどのココロが感じる感情や情動が、脳と相互作用を起こしながら慢性痛(症状)を作り上げていること。

などが、少し見えてきたのではないでしょうか?

なぜ治らないのか?(なぜ治りにくいのか?)

 腰痛、肩こり、坐骨神経痛、脊柱管狭窄症などの慢性痛でお困りの方の中には、
『ヘルニアや脊柱管狭窄症などの手術をしたのに良くならない』
『整体、マッサージ、リハビリなど、その時だけは楽になるけどすぐ元に戻る』
などを経験されている場合も多いかと思います。
 しかし、なぜ良くならないのか、治らないのか、その理由はもうお分かりですよね?

 そうなんです。これらは、
●問題の原因が構造異常ではなく
●筋骨格などの体だけで問題を解決しようとしている
ためである可能性が非常に高いのです。

 脳が関与しているということ、すなわち、『脳が勘違い/誤解している』ということに目が向けられていないのです。
 慢性痛(慢性症状)になっている状態で、手術や施術を受けた時に脳が考え行っていることは・・・・

『これまでの痛みがないという状態はおかしい(異常だ)!』
『痛みを感じているこれまでの状態こそが正常なので、元の状態に戻そう!』
ということなのです。
脳が恒常性を誤解してしまうと・・・  実は、このような働きは全ての生き物(※動物だけではありません。例ばカニであっても!!)には備わっている『恒常性(ホメオスターシス)』(すなわち、体の状態を出来るだけ一定に保とうとする働き)に他ならないのです!!

 脳は体の司令塔と言われているのは、ある意味正しいのです。
しかし、その司令塔が誤った働きをしていれば、良くなるはずはありません!
よね?

 では、どうすれば司令塔である脳の働きを正常に戻すことができるのか?

 次は、『どうすれば痛みは消えるのか?良くなるのか?』にお進み下さい。


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